当時現場に到着した際に、私が感じたことは「なんて大きな邸宅なんだろう」ということでした。確かに現場は大きな平屋の一軒家でした。また、お庭もとても広く、入り口付近に大きな桜の木がありました。あまりの荘厳さに、私は感嘆するばかりでした。
その後、お客様より、ご依頼いただいたお部屋を整理させていただく作業に入りました。
私は、子供部屋を担当致しました。そのお部屋は入り口のギリギリまで荷物が詰まれていて、手前から作業するほかありません。なので、手前の段ボールを開けて確認をすると、中には昔懐かしい任天堂のファミコンが入っているのです。それをお客様が確認すると、とても懐かしそうに「わあ・・!こんなものまで置いてあったんだ!」とご家族とともに郷愁を感じておられました。その様子に、私自身も古いゲームで遊んだ時分を思い出し、ノスタルジーに浸ることができました。
さらに奥まで進み、だいぶ足を踏み入れることができるようになったころ、お子様が学校にて作られたであろう作品がでてきたのです。それは、牛乳の紙パックや折り紙で作られた屋根の取り外しができるミニチュアハウスでした。きっと幼いながらも試行錯誤して作られたのだなということがよくわかるほど、様々なところに工夫を凝らしてありました。ミニチュアハウスに関しましては、お客様も「こんなの置いててもしょうがないから・・」とのことで、処分いたしました。さすがの私も、こういったお子様の作品等を解体して処分する際は心が痛んでしまうものです。
このお部屋の整理をさせていただく間は、とにかく子供の時分の懐かしさを感じ取ってしまったため、今でもその記憶は鮮明に覚えています。
私たちが携わっているお仕事は、単に遺品等をごみとして処分するのではなく、一家族の人生に触れながら、未来を生きるため、ご遺族様とともに過去を振り返るお仕事なのだなと改めて痛感致しました。
| 間取り | 時間・人数 | 料金 |
|---|---|---|
| 3LDK | 2日・5人 | 385,000円 |
Before


After








