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断捨離のコツ——どこから手をつけるか、
なぜ止まるのか、どう続けるか

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片付けようと思ってクローゼットを開けて立ち尽くし、結局そっと扉を閉めてしまったこと、ありませんか。わりと多くの人が経験することです。

自分の意志が弱いんじゃないかと罪悪感を感じてしまいがちですが、実際はそういう話ではなく、ほとんどの場合は“やり方の入り口”が合っていないだけです。

実際、現場で見ていると、最初からうまくいく人のほうが少ないです。むしろ一度止まって、やり方を変えて、そこから進む人のほうが圧倒的に多い。

この記事では、遺品整理や生前整理を行うエピローグシオンが、プロの目線で、「どこから始めるか」よりも先に、「なぜ止まるのか」を整理しながら、無理なく続けられるやり方を順番に解説していきます。

目次

断捨離が止まる理由と、そもそも何なのかという話

断捨離

やる気がないわけでもないし、時間もあった。でも、なぜか手が動かない。

これ、「意志が弱いから」と思われがちですが、実際には少し違います。ほとんどの場合、問題は意志ではなくて“入り方”です。

たとえば、いきなりクローゼット全体を片付けようとすると、目に入る情報量が一気に増えます。服の量、色、季節、思い出。脳が処理しきれなくなって、そのまま止まる。

これは珍しいことではなくて、むしろ普通の反応です。

勘違いされやすいのですが

では「断捨離」とは何か、という話なんですが、ここも少しだけ誤解されやすいところです。正直、きれいに説明しようとすると少し固くなってしまうので、難しく考えなくて大丈夫です。

よく「とにかく捨てること」と思われていますが、実際にやってみると、それだけだと続きません。むしろ、「残すものを決める作業」と考えたほうがしっくりくる人が多いです。

もともとはヨガの考え方で、「断つ・捨てる・離れる」という意味があると言われています。ただ、正直そこまで厳密に理解しなくても大丈夫で、日常の中では「持ち物との距離を調整する」くらいの感覚で十分です。

「整理整頓」との違いも、ここで一度整理しておきます。

整理整頓は、今あるものをどう配置するかという話ですが、断捨離は、「そもそもこれは持ち続ける必要があるのか」ということを見直す作業です。

似ているようで、やっていることはまったく違います。

もうひとつ、よくある誤解があります。

それは「断捨離=物を極端に減らすこと」というイメージです。

いわゆるミニマリストのような生活を想像する人も多いですが、実際はそこを目指す必要はありません。 あくまで大事なのは、「今の自分にとってちょうどいい量」を見つけることです。

断捨離がうまくいくと

実際にやってみると、変化はわりとわかりやすく出ます。

部屋がすっきりするのはもちろんですが、それ以上に「探す時間」が減ります。

「あれどこだっけ?」と考える回数が減るだけで、日常のストレスはかなり軽くなります。

あと、これはやってみて気づく人が多いんですが、無駄な買い物も減ります。

持っているものが把握できるようになると、「同じものをまた買う」ということが自然と減るからです。

ただし、ここまで読んで「なんとなく良さそう」と思っても、いきなり全部やろうとすると、さっきのクローゼットの状態に戻ります。

このあとで説明しますが、断捨離は「どこから始めるか」よりも「どう始めるか」のほうが重要です。 最初の一手を間違えなければ、途中で止まることはかなり減ります。

私たちが現場で見てきた、断捨離できない人の共通点

悩み

断捨離が進まない理由って、人によってバラバラに見えるんですが、実際にいろいろなケースを見ていると、だいたい同じところで止まっています。しかも、その止まり方もわりと似ています。

次の3パターンのどれかに当てはまっていれば、やり方を変えれば進むようになります。 ここを変えないまま続けようとすると、何度やっても同じところで止まります。

「範囲が広すぎる」状態から入ってしまうパターン

まず一番多いのがこれです。

たとえば「今日はクローゼット全部やろう」と決めて開けた瞬間、情報量が一気に押し寄せてきます。

服の量もそうですが、「いつ買ったか」「なんとなく気に入っている理由」「もう着ないかもしれないけど捨てにくい理由」みたいなものまで、一度に頭に入ってくる。

この状態になると、判断以前に“処理が追いつかない”ので、手が止まるわけです。

ここで「自分は優柔不断だな」と思ってしまう人も多いんですが、実際はただの処理オーバーです。

「いきなり感情の強いものに当たる」パターン

次に多いのが、これです。

最初に手に取ったのが、昔よく着ていた服だったり、誰かにもらった物だったりすると、その時点で止まります。

判断というより、思い出に引っ張られてしまう感じですね。

これはもう、止まって当然です。 むしろ最初からそこに入ってしまうと、その日の作業はほぼ進みません。

「判断し続けて疲れる」パターン

断捨離って、やってみるとわかるんですが、とにかく判断の連続です。

一つひとつに対して「いる・いらない」を決めていくので、思っている以上に消耗します。

しかも最初はまだ余裕があるので、どんどん判断していけますが、途中から急に雑になります。あるいは、「もういいや」と全部戻したくなります。 この状態になると、いったん止まるわけです。

「もったいない」と「いつか使うかも」

断捨離というと、この2つの言葉がよく出てきますね。これが同時に出てくると、ほぼ確実に手が止まります。

そんなときは、「いつか使うかも」と思っているものを「最後に使ったのがいつか」、思い出してみてください。もしかしたら結構、曖昧ではありませんか?

つまり、「使っていない状態がすでに続いている」という事実があります。

そう思えば、「もったいない」という気持ちより、「使われていない状態」のほうがはっきり見えてきます。

「前に捨てて後悔した経験」に引っ張られるケース

これも意外と多いです。

「あのとき捨てなければよかった」と思ったことがあると、次に何かを手放すときにブレーキがかかります。

これも自然な反応なんですが、よく見ると、後悔するものにはある程度傾向があります。

たとえば、代わりがきかないものや、思い出と強く結びついているものは後悔しやすい。

逆に、いつでも買い直せるものや、用途がはっきりしているものは、意外と後悔しません。

この違いがわかるだけでも、手が止まりにくくなります。

「ここだけ」から始める。最初の一手と進め方

断捨離が止まるかどうかは、最初の一手でほぼ決まります。

やり方を間違えると、どれだけやる気があっても途中で止まりますし、逆に入り方が合っていれば、意外とそのまま続きます。

ここでは「どこから始めるか」よりも、「どう入るか」に絞って話します。

「終わった状態」を最初にぼんやり決めておく

いきなり物に手をつける前に、少しだけ考えておきたいことがあります。

それは、「終わったあとにどうなっていたいか」です。

「もう少しスッキリしていたらいいな」とか、「探し物が減ったら楽だな」くらいで十分ですから、イメージを持つだけで、「これは残すかどうか」の判断が少し楽になります。 逆に、何も決めずに始めると、その場の感情で判断することになって、途中で迷いやすくなります。

最初は“感情が動かないもの”から触る

ここがかなり重要です。

いきなり服や思い出の品から入ると、高確率で止まります。

これはもう仕方ない部分で感情が動くものは判断に時間がかかるからです。

なので、最初はできるだけ“何も感じないもの”から始めます。

たとえば、次のようなものは、比較的すぐ判断できるはずです。

感情が動かないもの

ここで一度「進んだ感覚」を作っておくと、そのあとが動きやすくなります。

一度、全部出してみる

小さな範囲でいいので、一度中身を全部出します。

引き出し一段でもいいですし、棚の一角でもいい。

とにかく「ここだけ」と決めて、その範囲は全部外に出します。

これをやると、「自分がどれだけ持っているか」が一度見えるようになります。

出さずに整理しようとすると、奥のものを見ないまま進むことになって、あとでまた同じ場所を触ることになります。

一度リセットしてから考えるほうが、結果的には早いです。

「必要・不要・保留」で止まらないようにする

出したものは、3つに分けていきます。

必要・不要・保留

ここで大事なのは、「迷ったものを無理に決めない」ことです。

断捨離が止まる原因のひとつは、「全部その場で決めようとすること」なので、迷ったものは一度横に置いておきます。

とりあえず前に進むことを優先したほうが、結果的に作業全体はスムーズになります。

この「迷ったもの」は、「保留ボックス」にまとめて入れます。

そして、1か月くらいそのまま生活してみます。

その間に一度も使わなかったものは、ほとんどの場合、そのまま手放しても困りません。

逆に、「やっぱり必要だった」と感じるものがあれば、それは残せばいい。

この方法を使うと、「いつか使うかも」という曖昧な判断を、実際の生活で確認できます。

最初は“狭く終わらせる”ことだけ考える

よくあるのが、「今日はここまでしか終わらなかった」という終わり方です。

これだと、達成感が残らないので、次につながりにくくなります。

それより、

「引き出し一段は終わった」

「棚のこの段は片付いた」

というふうに範囲を狭くしてでも、“終わらせる”ことを優先してください。

小さく終わる感覚が積み重なると、次に手をつけるハードルが一気に下がります。

迷ったときの判断の軸(「捨てる・残す」を決める考え方)

捨てる・残す

ひとつひとつの物に「残すかどうか」を考え続ける。これをやっていると、途中で急に動けなくなります。これも理屈で整理しようとすると少しややこしくなるので、できるだけシンプルにいきます。

なので、ここでは迷いが減る見方だけをいくつか置いておきますね。

「今の自分」で見ると、だいたい決まる

過去に使っていたかどうかや、将来使うかもしれないかどうかを考え始めると、だいたい止まります。

なぜ判断が難しくなるのか。それは時間軸が広がるからです。

そこで一度、「今の自分だけ」で見てみます。

ここだけに絞ると、意外とあっさり決まるものが出てきます。

たとえば服であれば、「去年は着ていた」と思っても、今の自分が着るかどうかは別の話だからです。

この記事を書いている私自身、そんな経験をしたことがあります。

クローゼットを開けて最初に手に取ったのが、何年も前によく着ていたコート。

「これは残すかな」と思って一度袖を通してみたんですが、鏡を見たときに「あ、もうこれは今の自分じゃないな」と感じたんです。

そのまま手放したんですが、不思議と後悔はありませんでした。

むしろ、「ずっと迷っていたものが一つ終わった」という感じで、そこから急に手が動くようになったのを覚えています。

「1年使っていない」は、けっこう正直

これはよく言われる基準ですが、感覚的にもかなり当たります。1年使っていないものは、そのまま次の1年も使わないことが多いです。

もちろん例外もあります。季節物や、礼服のように出番が少ないものは別です。

ただ、それ以外の日用品や服などは、「使っていない期間」がそのままヒントになります。

「また使うかも」と思ったときは、「じゃあ最後に使ったのはいつだったか」を一度思い出してみると、判断しやすくなります。

「後悔するかも」は、少し分解して考える

手が止まるときに多いのが、「捨てたら後悔しそう」という感覚です。

これはそのまま考えると答えが出ないので、少しだけ分けてみます。

この2つで見てみると、だいぶ違ってきます。

たとえば、いつでも買い直せる日用品であれば、後悔する可能性はそこまで高くありません。逆に、思い出が強く紐づいているものは、量に関係なく残しておいたほうがいい場合もあります。

「全部同じ重さで迷っている状態」を崩せば、判断が軽くなります。

ここで止まる人、多いです。種類ごとの壁

ダンボール

ここまで順番に進めてきても、あるところで急に手が止まる瞬間があります。

それが、「物の種類ごとの壁」です。

全体の流れはわかっていても、特定のものだけ判断できない。これはほぼ全員が一度は引っかかります。

なのでここでは、「こうすれば正解」という話ではなく、「実際によく止まるポイント」をそのまま出していきます。

【服・衣類】考えるより、着てみる

服は一番わかりやすくて、一番迷うジャンルです。

ハンガーにかかっている状態だと、「まだ着るかも」と思えるんですが、実際に着てみると「あれ、違うな」となることが多いです。

サイズ感、シルエット、今の気分。頭で考えていると見えない部分が、一度袖を通すだけで一気に出てきます。
ちょっぴり面倒ですが、ここは着てみたほうが早いです。

【礼服・フォーマル】最初に分けておく

逆に、最初から迷わないほうがいいものもあります。

礼服やフォーマルな服は、その典型です。

出番は少ないけれど、ないと困る。このタイプのものは、最初に「これは残す」と決めて別にしておきます。

途中で出てくると、毎回同じことで迷うので、最初に処理しておくほうが楽です。

【食器】「使っているか」と「好きか」で見る

食器は、「数が多いのに減らしにくい」代表格です。

特に、もらいものや、ちょっといいものほど残りがちです。

ここで見やすいのは、この2つです。

「いいものだから」という理由で残っている食器は、意外と使われていないことが多いです。
使われないまま棚にある状態が続くなら、少し見直してみてもいいかもしれません。

【書類・紙類】まず集めると、だいたい整理が進む

書類は、見て判断する前にやることがあります。

それは「集めること」です。

家の中に散らばっている状態だと、全体が見えないので、同じものを何枚も持っていたり、すでに不要なものが混ざっていたりします。

一度まとめてみると、「こんなに要らなかったんだな」と気づくことが多いです。

ここは判断よりも、先に集めるほうが進みます。

【思い出の品】無理に減らさなくていい

ここは無理をしないほうがいいところです。

思い出の品は、量の問題ではなくて、気持ちの問題なので、「基準で減らす」というのがあまりうまくいきません。

ただ、「残し方」を少し変えることはできます。

たとえば、写真に残す。

全部を持っておくのではなく、「形を変えて残す」というやり方です。 これを挟むと、手放すハードルが少し下がることがあります。

捨てること以外の手放し方(罪悪感をなくす処分の選択肢)

段ボールを持つ女性

断捨離が止まる理由のひとつに、「捨てることへの抵抗」があります。ここ、気持ちの話になるので、あまり正解っぽく考えなくて大丈夫です。

まだ使えるものを処分することに、どこか引っかかりを感じる。それは自然な感覚ですし、無理に消そうとしなくても大丈夫です。

むしろ、「捨てる以外の選択肢」を知っておくだけで、手が動きやすくなります。

「どう処分するか」で止まっていることが多い

意外と多いのが、「捨てると決めたのに、その先で止まる」ケースです。

どう処分するか

ここで迷い始めて、そのまま保留になる。結果として、「要らないと分かっているもの」が残り続けます。

この状態を避けるためには、最初から完璧に選ぼうとしないことが大事です。

処分方法は、後からでも決められます。

なので、最初の段階では「手放すと決める」だけで十分です。 とりあえず箱にまとめ、あとで処分方法を考えるという順番にするだけで、作業の流れが止まりにくくなります。

売る・譲るは“余裕があるときだけ”でいい

フリマアプリや買取を使う方法もありますが、これを断捨離の途中に入れると、流れが止まりやすくなります。

写真を撮る、説明を書く、やり取りをする――思っている以上に手間がかかります。

なので、これは「余裕があるときにやること」として分けておいたほうがラクです。

断捨離の目的は、あくまで「持ち物を整理すること」ですから。

「誰かに使ってもらう」と思うと手放しやすい

それでも迷うものはあります。

そういうときは、「次に使う人」を想像してみると、少し判断が変わることがあります。

自分では使わなくても、誰かにとってはちょうどいいものかもしれない、という視点が入ると、「捨てる」という行為の印象が少し変わります。

リサイクルショップでも、寄付でも、知人に譲るでも、形は何でも構いません。

「役割が終わったものが、別の場所で使われる」と考えると、手放すことに対する抵抗がやわらぐのです。

また元に戻ってしまう前に。リバウンドしないための考え方

リバウンド

断捨離は、一度やって終わりではありません。

というより、一度きれいにしても、何もしなければ元に戻ります。

これは誰でも同じで、特別なことではありません。 なのでここでは、「きれいに保つ方法」というより、「戻りにくくする考え方」だけ押さえておきます。

「増やさない」がいちばん効く

よく言われることですが、結局ここに戻ります。

1つ増えたら、1つ減らす。

シンプルですが、このルールをゆるくでも続けていると、物の量は大きく増えません。

逆にここが崩れると、どれだけ片付けても、また同じ状態に戻ります。

完璧にやる必要はないので、「気づいたときだけやる」くらいでも十分です。

買う前に、一度だけ止まってみる

断捨離をしたあとに変わることのひとつが、「買い方」です。

以前ならそのまま買っていたものでも、「本当に必要か」を一瞬だけ考えるようになります。

この“1秒の間”があるだけで、衝動的な買い物はかなり減ります。

特別なルールを作る必要はなくて、ただ一度立ち止まるだけで変わります。

置き場所が決まらないものは、増えやすい

もうひとつ地味に効くのがこれです。

置き場所が決まっていないものは、だいたい増えていきます。

逆に、「ここに置く」と決まっているものは、自然と増えにくくなります。 なので、新しく何かを持つときは、「どこに置くか」まで一緒に考えておくと、あとで楽になります。

一度きれいな状態を見ておく

これは少し地味ですが、意外と効きます。

一度、整った状態を見ておくと、「あの状態に戻したい」という感覚が残ります。

写真を撮っておく人もいますが、そこまでしなくても、記憶に残っていれば十分です。 何もない状態を知っているかどうかで、その後の戻り方が変わります。

たまに見直すくらいでちょうどいい

ずっと完璧に保つのは難しいので、ある程度散らかることは前提で考えます。

そのうえで、半年に一回とか、季節が変わるタイミングで軽く見直すだけでも、状態は大きく崩れません。

「また増えてきたな」と思ったときに少し触る。それくらいの距離感のほうが、長く続きます。

断捨離は、「きれいな状態を維持すること」よりも、「戻りきらないこと」のほうが現実的です。

多少散らかっても、また戻せる。 そのくらいの感覚で付き合っていくほうが、結果的にラクだということを覚えておいてください。

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