ご依頼の経緯・相談内容
今回は、以前も特殊清掃のご依頼があったアパートの大家さんからご連絡がありました。
「アパートの住人が亡くなったのですが、長く住まわれていて顔見知りでもあったため、どうしても部屋に入ることができません」
とのことでした。
見積もりに伺うと
「信頼しておりますので今回もお願いします」
とすぐさま部屋の鍵を預けてくださいました。
作業前現場状況
部屋の中は死臭が漂い、トイレからも強烈な臭いがしていました。
事前に行った害虫駆除処置により、大量のハエの死骸が散乱しています。
ベッド上で亡くなったようで、体液の跡が見られました。
2Kの部屋で物量はそれほど多くはなかったですが、生活感を残したままの状態でした。
作業内容
ハエが発生していたため、事前に専用の薬剤で害虫駆除の処置を行いました。
作業前にアパートの部屋の前で手を合わせ、入室させていただきます。
体液やハエの死骸を踏んで汚染を広げないよう、必要な段取りを行いながら作業に取り掛かっていきました。
亡くなった場所の汚染物を搬出していきますが、体液が付着しているものについては、厳重に梱包します。
畳については、死臭が染みついているため全て撤去することになっていましたが、特に体液が付着しているものは、再汚染を防ぐためラッピングを行います。


またハエの死骸はこまめに取り除きながら行っていきます。
汚染物の搬出と並行して遺品の分別も行いました。
いつも通り一つひとつ確認しながら進めていきます。
今回は身寄りのない方であったため、現金と貴重品のみ残し、その他は全て処分することになっておりました。
一般廃棄物収集業者に依頼して適正に処分したり、リサイクル業者に搬入するため等の段取りを行いました。
室内のものを全て撤去後は、清掃を行っていきます。
専用の薬剤を使用し、水回りも含め部屋の隅々まで、死臭を残さないめ丁寧に行います。
トイレも強烈な臭いを発していたため、丹念に清掃しましたが、尿臭や便臭ではなく下水管から上がってきている臭いでしたので、清掃後、大家さんに再度確認していただき、ご了承を得ました。
清掃後、特別な薬剤を部屋全体に噴霧し、オゾン脱臭機を使用しての除菌・消臭作業を行なって、死臭を除去していきます。


日を改めて臭気の度合いを確認しながら、除去できるまで消臭作業を繰り返します。
死臭が除去できたところで、大家さん立ち合いのもと確認をしていただき、作業完了となりました。
回収品目
ベッド/マットレス/布団/毛布/衣類/冷蔵庫/洗濯機/液晶テレビ/カーテン/本棚/タンス/ダイニングテーブル/パイプ椅子/ガスコンロ/食器棚/カラーボックス/鏡台/収納ケース/じゅうたん/ラグマット/こたつテーブル/扇風機/電子レンジ/レンジ台/食器類/調理器具/炊飯器/冷風扇/照明器具/掃除機/ミニ仏壇/籐チェア/アイロン台/畳
お客様の声/スタッフコメント
「迅速に対応していただき、大変助かりました」
「今回も丁寧に作業をしていただき、本当にありがとうございました」
とのお言葉を頂戴できました。
今回亡くなられた住人の方は、たったお一人のご親族も認知症を患っておられ、実質「身寄りのない」状態だったそうです。
そのため今回のご依頼は、大家さんに対応を一任されたという事情があったようです。
現在の日本における高齢者にまつわる「現実」に目を向けさせられるとともに、何かとても「切ない」気持ちに襲われました。
単身の住人がいらっしゃるアパートの大家さんは、こういったご心配も増えているのかなと思います。
間取り・日数・人数
| 間取り | 2K |
| 日数 | 3日 |
| 人数 | 6人 |
作業前・作業後
Before


After








