ご依頼の経緯・相談内容
今回のご依頼は不動産会社からのご依頼でした。
「いつもお世話になっております、○○不動産の○○です。」
「弊社が管理している建物で孤独死が起きてしまいまして……。」
「できれば早く対応して頂けると助かります……、残念な事ですが発見がかなり遅くなりましたので…。」
特殊清掃は近隣住民にも影響が出てしまうため、できるだけ早く取り掛からなくてはなりません。
「それでは、直近でしたら明日見積りに伺うことが可能です。」
とお伝えしました。
「助かります。それでは明日何卒よろしくお願いいたします。」
次の日早速現場に向かうと、不動産会社の担当の方が先に来られていました。
「お世話になります。エピローグシオンの長村です。」
「早速ですが、お見積りをさせて頂きます。」
アパートの1階がそのお部屋であると案内されました。
玄関前にて手を合わせ、お部屋に入ります。
すると一面に飛び込んできたのは大量のごみと思われるビニール袋でした。
担当者の方は、
「見て頂ければわかりますが、お部屋もゴミ屋敷になっております。」
「迷惑をお掛けしますが、現状回復出来るまでの施工で構いません。」
「内装工事は弊社で行いますのでお見積り宜しくお願いします。」
と仰っていました。
その日の内にお見積書をご提示し、そのままご成約となりました。
作業前現場状況
後日、その現場での作業をさせて頂きました。


部屋を開けてまず感じるのはその強烈な死臭でした。
担当者様よりお話を伺った通り、ご遺体発見までにかなり時間がかかってしまったようで、腐敗が進んでおりました。
間取りは2Kの小さなお部屋でしたが、ゴミ屋敷とも呼べるほどゴミが散乱しており、整理作業にも時間がかかってしまう印象を受けました。
お亡くなりになられた場所はトイレの中でした。
トイレの中でお亡くなりになる方は意外にも多いのをご存じでしたでしょうか?
人は便意を催した時、いきまなければなかなか排便することは難しいですよね。
しかし、あまりに強くいきむと血圧が急激に上昇し、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしてしまうことがあるのです。
今回のケースもきっとそのことが原因で亡くなってしまったのでしょう。
作業内容
基本的にはお亡くなりになられた箇所の特殊清掃を最初に行うべきですが、今回の場合、トイレ前にもゴミが敷き詰められておりましたので、まずは足元を確保するために遺品整理から開始しました。
食べた弁当の空箱や脱ぎ捨てられたままの衣服をすべて撤去していきます。
トイレ前まで体液が染み出ており、その周りに置いてあった遺品も体液が付着してしまっていたので、他の箇所に体液が付着しないよう慎重に撤去していきました。
その後、体液除去しながら専用薬剤で清掃します。
しかし、床下材は木で出来ていました。一度木に染みこんでしまった体液はどのようにしても体液だけを除去することはできません。
よって、床下材は提携している内装業者によって撤去して頂きました。


最後にお部屋全体の消臭作業をし、完全に死臭が消えたのを確認してから作業終了となりました。

回収品目
布団/毛布/椅子/衣類/冷蔵庫/洗濯機/テレビ台/テレビ/カーテン/ガスコンロ/じゅうたん/収納ケース/扇風機/食器/弁当殻/ペットボトル/雑誌/ぬいぐるみ/照明器具
お客様の声/スタッフコメント
作業終了後、担当者様にご確認いただきました。
「臭いは完全に無くなっていますね。これなら大丈夫です。」
「このような仕事をお願いしてしまい申し訳ございませんでした。」
「しかしいつも迅速に対応して頂けるので本当に助かります。」
「今後も何かありましたら何卒宜しくお願いします。」
とのお言葉を頂けました。
増加し続ける孤独死問題は、超高齢化社会・核家族化によってますます増えると予想されます。
この現状が他人事だと思わず、身近に住む方や離れて暮らす家族などに声をかけ、頻繁ではなくてもいいので生活状況や体調面など気にしてあげて下さい。そうする事で、少しでも多く一人寂しくこの世を去ってしまう人が減ってくれるのではないかと信じています。
人数・日数・料金
| 間取り | 2K |
| 日数 | 1日 |
| 人数 | 5人 |
| 作業費用 | 289,300円(税込) |
作業前・作業後
Before


After








