特殊清掃の現場というものは、故人様の最後を間近で感じ取ってしまうので、どうしても心が痛んでしまうものです。その感覚は、何年もここで働かせていただいている私でも慣れるようなことはありません。孤独死をされた方の体液が染み出て、体勢がわかってしまうほど人の形に広がっているのを拝見すると、ご遺体を直接見たわけでなくとも、亡くなられた時のお姿を想像してしまいます。
それに付け加え、今回ご依頼いただきました特殊清掃の現場では、心が痛む遺品が発見されたのです。それは、故人様の愛犬と思われる遺骨でした。故人様はとても几帳面な方だったようで、綺麗に保管された遺骨とともに愛くるしいミニチュアダックスフンドのお写真が添えられていました。そのほかの遺品の中にも数多く、愛犬のお写真が発見されたのです。そのことから、ミニチュアダックスフンドのワンちゃんは故人様にとてもとても愛されていたのだと感じました。愛犬にも旅立たれ、一人で暮らす生活はさぞかし寂しい毎日だったのではないでしょうか。孤独に生きる寂しさのなかで、そのまま孤独死という最後を迎えてしまったのではないかと、考えずにはいられません。私はさらに心が締め付けられるような悲しさに襲われました。
それでも整理作業を続け、特にご遺体のあった場所が綺麗な状態へ清掃させていただきました。そのことにより、勝手なエゴかもしれませんが、少しは故人様の寂しさの根源が無くなっていくように感じ、心苦しさが改善されていきました。
何度も述べますが、特殊清掃の現場はリアルな実情を目の当たりにするため、心が痛みます。しかし、悲しさや寂しさに私たちが飲み込まれてしまわないように気を強く保つことが必要となってきます。前に進むためにも、自分の気持ちにしっかりとけじめをつけて、次の現場へと参りたいと思います。
今はただ、故人様が愛犬とともに天国で幸せに過ごされていることを心より願っています。
| 間取り | 時間・人数 | 料金 |
|---|---|---|
| 2LDK | 1日・4人 | 243,100円 |
Before


After








