作業前・作業後
Before


After


ご依頼の経緯・相談内容
今回は、いつも特殊清掃のご依頼をいただいている管理会社様からのご相談でした。
「いつもお世話になっています。○○株式会社の○○です。近隣からの通報で部屋を警察が確認したところ、住人が部屋で亡くなられているのが分かりまして……。早急に対応していただけますか?」との内容でした。
さらに、警察からは室内について「膝上までゴミの山になっている」と聞いているとのことでした。
「すみません、急なお願いで。申し訳ありませんが鍵を預けますので、現地確認よろしくお願いします。」とのことで、鍵をお預かりして現地へ向かいました。
現場に到着すると、玄関ドアには養生テープで目張りがされており、室内からかなり強い臭いが漏れていることが分かりました。

実際に室内へ入り、聞いていた通りのゴミの山を確認しながら現場の状況を確認。
必要な作業内容を見積り、管理会社様へご報告したうえで、特殊清掃のご予約をいただきました。
作業前現場状況
現場は広島市佐伯区にあるマンションの一室で、間取りは1Kでした。

玄関やキッチン周辺には膝上ほどまでゴミが積み上がっており、室内も掃き出し窓の半分以上の高さまでゴミで埋まっていました。
ユニットバスの中にも大量のゴミが入り込んでおり、通常通り使用できる状態ではありません。
今回、亡くなられていた場所はクローゼットの中でした。
クローゼット内の一部分だけが窪んでおり、そこを見たとき、ここで寝食をされていたのだろうかと感じました。
主なゴミは空き缶、ペットボトル、弁当ガラなどでしたが、特にビールの空き缶が非常に多く残されていました。
ゴミの状態を確認していると、帰宅後はクローゼットの中で一人晩酌を楽しみ、食べ終わった弁当の容器や空き缶をそのまま室内に置いていたのではないかと、そこで暮らされていた様子が浮かんできます。
孤独死が発生した現場では、単にご遺体が発見された場所を清掃するだけではなく、室内に大量の生活ごみが残されているケースもあります。
今回も、特殊清掃とあわせてゴミ屋敷状態となった室内の片付け・分別・搬出まで必要な現場でした。
作業内容
通常、特殊清掃では最初に汚染箇所の処置から行います。
しかし今回は、室内にゴミが大量に積み上がっており作業スペースを確保できない状態だったため、クローゼット以外のゴミを分別・搬出するところから作業を開始しました。

ゴミを一つひとつ分別していくと、そこには大量の小銭が混ざっていました。
スタッフ全員で黙々と分別を続けながら、ゴミの中に紛れた小銭を拾い出していきます。
財布を持たれていなかったのか、買い物をした際のビニール袋にお釣りを入れ、500円、100円、50円などの硬貨だけを取り出し、10円以下の硬貨はそのままゴミと一緒に捨てていたのだろうかと、さまざまなことを考えながら作業を進めました。
このように、ゴミ屋敷となった孤独死現場では、生活ごみの中に現金や貴重品などが紛れていることがあります。
そのため、単純にゴミとしてまとめて搬出するのではなく、一つひとつ確認しながら分別することが重要です。
大量のゴミをすべて搬出するまでにはかなりの時間を要しましたが、ようやく室内のゴミを出し終え、特殊清掃へと取り掛かります。
今回はゴミ屋敷状態だったことに加え、亡くなられていた場所の汚染もあったため、弊社が提携している内装業者へ工事を依頼し、クロスとフローリングを剥がしました。

亡くなられていた場所付近のフローリングを剥がすと、内部から蛆や蛆の殻が確認されました。
それらを駆除したうえで、噴霧器を使用して専用薬剤を散布し、さらにオゾン脱臭機による消臭・除菌作業を行います。

孤独死現場では、目に見える汚れだけを取り除いても、床材の内部などに臭いの原因が残っていると、後から臭いが戻ってしまうことがあります。
そのため、汚染箇所を適切に処理したうえで、室内の清掃と消臭・除菌を繰り返し行うことが大切です。
今回も必要な工程を繰り返し、室内の臭いが完全に消えたことを確認して作業終了となりました。
回収品目
家具・寝具:布団、収納ケース、絨毯
家電製品:冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、エアコン、ポット
日用品・その他:衣類、鍋、フライパン、可燃ごみ・不燃ごみ・リサイクル可能なごみ等(弁当ガラ、ペットボトル、空き缶、段ボール、古紙等)、食器類
お客様の声/スタッフコメント
作業を終え、後日管理会社様に立ち合いをお願いしました。
「こんな案件ばかりお願いして申し訳ありません。安心してお任せできますし、いつも綺麗にしてもらって臭いもなくなり助かります。これで職人さんにも原状回復に入ってもらえます。今回も本当にありがとうございました。」とのお言葉をいただきました。
孤独死や孤立死の現場に入るたびに、こうした出来事を少しでも減らすことはできないのだろうかと考えさせられます。
今回の現場でも、発見がもう少し早ければ助かった命だったのではないか、もう少し早く異変に気付くことができていれば、ここまで悲惨な状況にはならなかったのではないかと、さまざまなことを考えながら作業を行いました。
・近隣の方との付き合いはなかったのだろうか。
・相談できる相手はいなかったのだろうか。
・行政などに相談することはできなかったのだろうか。
孤独死の現場では、亡くなられた方の生活環境や人間関係など、外からは分からなかった事情が残されています。
特に一人暮らしで周囲との関わりが少なく、室内にゴミが溜まっている場合には、生活環境が悪化していること自体が一つのサインになっている可能性もあります。
ゴミ屋敷や片付けられない状態を単なる生活上の問題として捉えるのではなく、周囲の方が異変に気付き、必要に応じて声を掛けることも孤独死の予防につながるのではないかと思います。
私たち特殊清掃員の仕事は、孤独死が発生した後の現場を清掃し、残されたご遺品を整理し、再び生活できる状態へ戻していくことです。
しかし、特殊清掃の現場に立つたびに、こうした仕事が必要になる状況そのものを少しでも減らすことができないかと考えさせられます。
それでも、突然の孤独死や孤立死によって、ご家族や管理会社様だけでは対応が難しい状況になった際には、専門的な知識と技術を持つ特殊清掃業者による対応が必要になります。
広島市佐伯区をはじめ、広島県内で孤独死による腐敗臭や体液汚染、ゴミ屋敷状態となったお部屋の清掃でお困りの場合は、エピローグシオンまでお気軽にご相談ください。
間取り・日数・人数
| 間取り | 1K |
| 日数 | 7日 |
| 人数 | 5人 |






